Suzukia luchuensis Kudô ヤエヤマスズコウジュ

Suzukia  Kudô  (Lamiaceae) 

植物屋にとってのバイブル、日本の野生植物の旧版(平凡社)では、Glechomaとされていたこの属、台湾植物便覧の著者、鈴木重良に因んでつけられたそうな。
日本と台湾にのみ知られている弱小グループです。

S. luchuensis は琉球列島と台湾の緑島郷(Lutao Is.)の海岸部にのみ産し、S. shikikunensis の方は台湾固有種で、低~中標高地に見られる超レア種なんだそうな。

S. luchuensis  Kudô  ヤエヤマスズコウジュ
S. shikikunensis   Kudô

 





Suzukia luchuensis Kudô
ヤエヤマスズコウジュ

与那国島の、サンダルで踏み入るのが憚れるような石灰岩上で見られました。
日本の沖縄本島、久米島、伊計島、新城島、与那国島と、点々と記録があり、台湾の緑島郷にも分布しているようです。

海風吹きすさぶ石灰岩上、多肉質の葉を這わせるその姿に感動まちがいなしです。


(3. 2017 沖縄県 与那国島)

<Reference>
Hung et al. 2008 Isolation and characterization of 12 microsatellite loci from Suzukia shikikunensis (Lamiaceae), a genus endemic to Taiwan and Ryukyus. Conservation Genetics 9:1337-1339.